07/05/16 14:25:40 scSYk88E0
実母を殺めてしまった罪滅ぼしのためか、年老いた義母の世話を献身的にする男。
ある時男は、義母を旅行に連れて行く。
GWが仕事だったため、代休を貰っての遅めの連休だ。
場所は福島県会津若松市。義母が男の生まれ育った町を見てみたいと言うのだ。
鶴ヶ城や御薬園など、一通り町の観光名所を案内した後、
義母が「お前の住んでいた家を見てみたい」と言い出した。
男 「でも俺が住んでいたのって随分前だからなー。
もうアパート取り壊されてると思うよ、義母さん」
義母 「そうかもしれないねぇ・・・でもせめて場所だけでも見ておきたいんだよ」
あまり嫌がるのも不自然かと思い、車をあの家のあった場所へと走らせる。
なに、十数年も前の話だ。とっくに新しいマンションか何かが建っているさ。
男は自分にそう言い聞かせ、アクセルを踏む。
やはり、その場所にアパートは既に無かった。内心ホッとしつつ、落胆する義母を連れて今夜の宿へ。
食事や風呂を愉しみ、床についた。
この町に来たせいだろうか。男はなんだか寝付けず、布団に入ったまま天井を見つめていた。
あの日、俺は、この手で、かあさんを・・・
義母「ねぇ○○・・・」
男 「あ・・・・ああ義母さんまだ起きてたの?」
義母「○○・・・
今 度 は 殺 さ な い で ね 」