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・1日13時間以上働き、残業手当は時給わずか350円―。「外国人研修・技能実習制度」を利用し、
青森県三沢市の縫製会社で働いていた中国人女性3人が、過酷な労働と低賃金に耐えられず
逃げ出した。構造不況の繊維業界で働く彼女たちは、今や「現代版女工哀史」とまで言われている。
ここ数年、同様なトラブルが全国各地で相次いでいる。
「連日の長時間労働でとても疲れて休みます」。三沢市の縫製会社「堀内縫製」で働いていた中国人
技能実習生、蒋凌雲さん(32)、金英さん(35)、楊娟さん(31)の3人は昨年11月13日早朝、
社員寮を抜け出し、手紙を会社にファクス。支援団体に保護された。
04年7月、蒋さんは上海市、金さんと楊さんは同市の北にある江蘇省海門市を離れ、日本に向かった。
3人は約8カ月前、中国の送り出し機関「対外経済技術合作公司」と青森県内の縫製業者4社で
つくる受け入れ団体「県南アパレル協同組合」が共催した企業面接会に出席。約20人の候補者から
選ばれた。同公司などに払う日本語研修費や保証金などは約2万元(約30万円)。
同地方のサラリーマンの年収約2~3年分だ。親族などからの借金でなんとか工面した。高い技術と
報酬を約束されたはずの3人に家族も期待した。
だが、3人や家族が思い描いた「日本」はそこになかった。朝8時から深夜11時まで、ミシンや
アイロン台に向かい続ける。1年目の研修手当は月6万円。制度上認められていない残業をしたが、
手当は時給350円。同県の最低賃金約605円にも及ばない。2~3年目の実習生のときは、月給
10万5800円になったものの、寮費、光熱費として3万円弱を差し引かれ、余裕はできなかった。
日本人の従業員と比べ、作業は遅く、仕上がりは見劣りした。会社の業績は上がらず、社長からは
「君たちのせいだ」と責められた。楊さんは「中国人は奴隷としか思われていなかった」と言う。
単純作業のストレスも重なり、金さんは体調を崩した。
帰国を控えた4月下旬、取材に応じた3人に「日本で身に着けたものが何かあったか」と問うた。
3人は顔を見合わせ、首を横に振った。(>>2-10につづく)
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