07/05/11 08:07:49 SAUj4f6n0
「国際競争に勝てないと日本は滅ぶ」は本当か
リストラと不況ですね、国際経済のコンテクストでどうかお答えしますけれども、
リストラはどういう効果を導き出したかというと、円高をつくっているわけですね。それは
簡単でありまして、リストラというのは結局少ない人数で効率良くつくるということですから、
当然世界マーケットで同じ交換レートだったら勝ってくるわけですけれども、そうすると
黒字がたまってくる。実際に黒字がたまってきたわけです。それで円高がどんどん進行
した。円高が進行すると、そうすると、結局日本経済、実はリストラした分だけ負けてしまう。
リストラした分だけ円高が進行して、実はせっかくコストを下げたのに、その分は国際マー
ケットでは同じ値段になってしまう。それで終わりならばリストラしても一緒じゃないかで
終わるんですが、それだけじゃないと。なぜかというと、リストラをするということは失業が
増えるということです。だから、失業が増えるから今まで以上に国民が輸入しなくなっちゃ
うので、先ほど言った黒字か赤字かという意味で言えば、黒字がまだ残っていると。すな
わち、今までよりも少ない人数しか雇わないわけですから、黒字がまだ残っちゃうと。そう
すると、もっと円高が進む。実際にリストラすればするほど、どんどん円高が進んだという
のは歴史が示しているわけです。
そのように、企業としては当然海外との戦いで負けるので、現在の円レートだったら、じゃ
リストラして勝たなきゃというのは自然な反応なんですけれども、やればやるほど円高に
なっちゃう。実際、企業の不満としては、一生懸命やっているのに円高がひどいからという
のが出るんだけど、それは実は自分でつくり出した円高だということなんですね。
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