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昨年9月、パナマシティーの公衆病院に特異な症状の患者らが押し寄せた。この患者らは、身体
の一部の機能が停止または麻痺し、呼吸困難に陥った患者までいた。死亡者も続出したが、はっ
きりとした病気の原因は分からないままだった。
唯一の手がかりは、患者らが風邪シロップを飲んだ後に特異な症状を見せ始めたという点。
ついに米国の医療陣までもが急きょ派遣され、1カ月余りの調査の末判明した原因は、風邪シロ
ップに含まれていた「ディエチレン・グリコール」だった。産業用に幅広く使用されているこの化学
物質は、食用が禁止されている毒性物質。現在までに申告された死亡者数は365人で、このうち
当局の調査で確認された死亡者数は100人余りに達し、大部分の被害者は母親が与えたシロッ
プを飲んだ幼い子供たちだった。
さらに問題の風邪薬は、政府が配布したものだっただけに大きな衝撃が走っている。昨年5月、パ
ナマ保険当局は長期にわたる雨期を控え、26万本の風邪シロップを製造・配布した。
ところで、政府が配布した医薬品に毒性物質が混入するなどということが、なぜ起きたのだろうか。
その最大の原因は中国で製造された偽造薬。米紙ニューヨーク・タイムズは6日付で、中国で製
造された毒性物質が、どのようにして地球の裏側のパナマに風邪薬と偽って流通したかについて、
そのルートを追跡、報道した。