07/04/27 10:32:36 dCwfg6h20
このようにして裕仁が、今日まで誰からも罰せられず、今日なお公然と天皇として存在するゆえに、
私は、誰よりも激しい怒りと、軽蔑の念を、裕仁と、裕仁を許している者たちに対して、抱かずにはおれないのである。
その激しい感情を持続することによって、私は自己の精神が正気に近いことを確認することができ、人類の未来に絶望することを免れ、
天皇がいる体制の中で不本意に送り迎える暗鬱な日々の生活を、辛うじて今日まで克服してこられたのである。
(中略)
……私が死ぬまで裕仁に対する殺意を捨てきれないであろう理由の一つは、
ニューギニアの戦場で飢え衰えて死んでいった戦友たちの無念を忘れることができないからであると同時に、
私が死刑になることを覚悟して殺そうとしても殺すことが不可能といっても過言ではないほどに、
裕仁が私から遠く隔てられた高い所にいるからである。
ニューギニアの密林で、極限の状況裡にあって、飢え渇えた末に、
孤独に寂しくむなしく死んでいった名もなき多くの兵士たちの亡霊に向かって、
私は「天皇を撃て!」と、死ぬまで慟哭しつつ叫びつづけることをやめることはできない。
(『ヤマザキ、天皇を撃て!』)