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・乗客が居合わせた車両の中で、一人で座っていた若い女性がわいせつ行為をされ、
さらに車内のトイレに連れ込まれて暴行されるという事件が起きた。強姦容疑で再逮捕
された男の蛮行に強い憤りを覚えるのはもちろんだが、それ以上に、このような事件が
やすやすと起きてしまった土壌に背筋が凍る。
この車両には約40人が乗っていた。恐怖で助けを求められないまま、泣きながらトイレに
連れて行かれる女性に気づいた乗客もいたが、男にすごまれ、そのまま見過ごしたという。
怒りの中で、いくつもの「なぜ?」が浮かんでくる。異常に気付いた乗客はなぜ犯行を制止
しなかったのか。なぜ、他の客と協力しようとしなかったのだろう。なぜ、車掌に通報する
行動を取れなかったのか。携帯電話で110番通報する手もあったはずではないか。
学校でのいじめや家庭内の児童虐待では、加害者の周りに、見て見ぬふりを決め込む
無言の加担者たちがいる。それが有形無形の暴力をより一層はびこらせ、この社会を住み
にくく、薄ら寒いものにしている。
電車内で痴漢を止めようとした乗客が孤立無援になったりするケースはあるが、1時間半
以上にわたって犯行が繰り返される状況はあまりに異常だ。「自分とは関係ない」という意識の
横行が結果として事件を許してしまったのではないのか。
同社広報部は「車掌の車内見回りを強化し、安全確保に努めていきたい。通報ブザーを
活用してほしい」としている。だが、そもそもブザーの存在がどれだけ知られていたのか疑問だ。
この事件をしっかり検証した上でさらなる対策を講じるとともに、教訓を鉄道各社はじめ
社会全体のものにするよう同社に求めたい。
むろんそうした対策も、見て見ぬふりを決め込む土壌では大きな効果は期待できない。
男はその後も同様の性的暴行を繰り返していた。車内の沈黙がさらに多くの被害者を
生んだわけである。
私たちはいつ「その乗客」にならないとも限らない。犯罪を防ぐのはほかならぬ自分自身
だということを一人一人が肝に銘じたい。(一部略)
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