07/04/21 11:30:42 0
カメラに向かって銃を構え、すごい形相で声明文を読み上げる容疑者。テレビから流れた映像
には戦慄(せんりつ)した。米バージニア工科大学の銃乱射事件で、三十二人を射殺した韓国人
学生チョ・スンヒ容疑者が、米NBCテレビに郵送してきたビデオ映像だ。
▼これがニュース番組で放映され、全世界に中継された。どこかで見たという既視感で思い浮か
ぶのは、自爆テロ犯の事前収録ビデオや、覆面で顔を隠したテロリストが、怯(おび)えた表情
の人質を殺害する場面だが、私的な復讐(ふくしゅう)にまでこんな手法が使われる情報社会と
は何だろう。
▼映像を見た同工科大学生や遺族からは「耐えられない」との批判の声が上がり、「放映は間違
いだ。容疑者は公務員でもテロリストでもない。精神疾患の個人にすぎない」との専門家の指摘
もあった。
▼NBCは「あんな恐ろしい殺人をなぜ犯したのかという疑問に、映像はある程度の答えになる」
というが、他のネットワークは今後放送を自粛する。
▼八歳で米国に移住、中高校生時代にいじめに遭っていたというチョ容疑者が殻に閉じこもり、
パソコンやゲーム浸りだったと聞けば、米国暮らしの体験がある日本人にも思い当たることは
あろう。人種差別も絡んだ米国社会のいじめは半端ではない。
▼ネット社会の害悪に警鐘を鳴らす作家の柳田邦男さんは近刊の『人の痛みを感じる国家』
(新潮社)でも、ゲームやネット依存症が“映像ドラッグ”となって子どもの心の発達を止
める怖さを訴える。チョ容疑者の暴発に、日本の若者の残虐な犯罪が重なってみえる。
■ソース(東京新聞)
URLリンク(www.tokyo-np.co.jp)
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