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毎月9日、ハンガーストライキ(ハンスト)を通じ「憲法九条を守ろう」と訴えている人たちが県内にいる。
24時間で口にするのは、水かお湯だけ。だが「意志と水さえあれば、誰でも、どこでもできる」。一人
一人が改憲反対の意思を示す手段として、多くの人に参加を呼び掛けている。
「9の日・9条・ハンスト・イン」。この運動は本紙で「バイオリンを弾く地球物理学者・寺田寅彦」を連載した
文芸評論家の末延芳晴さん=京都市=が呼び掛け、昨年2月にスタート。憲法九条を守るのは一人一人
の意識と訴えており、毎回、全国の30―40人が参加している。
県内で取り組んでいるのは高知市の会社代表、馴田さん(59)ら約10人。年齢層は20代から60代。仕事
も公務員や主婦、自営業などさまざま。それぞれが会社で家庭で、と可能な限り参加している。
今年1月、末延さんの知己を得た馴田さんが、まず1人で始めた。その後、趣旨に賛同した知人も加わり、
今では全国最多の参加者を記録しているという。
馴田さんは熊本県湯前町の出身。日本国憲法と同じ、昭和22年に生まれた。
小学生のころ。まだ戦争のにおいが、あちこちに残っていた。校庭の隅に防空壕(ごう)があった。学校近くの
民家の白壁は、機銃掃射の目標になるのを避けるため、黒く塗られていた。つえをつく元兵士の姿もあった。
戦争でたくさんの中国人を殺した。人肉を食べて生き残った日本兵もいる。そんな話が当たり前に聞こえて
きていた。
戦時中は空襲を避けるため、電球には覆いがかぶせられていた。戦争が終わり、自由に電球をつけることが
できるようになり、その光に平和を感じた。母親がそう語ったこともある。
小学生のころ、教師は顔を輝かせて言った。「平和憲法は今は日本だけだけど、世界中に広がるようになる」。
戦争は二度とごめんだ。誰もがそう思っていた。
2以降に続く
ソース 高知新聞 URLリンク(www.kochinews.co.jp)