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★ヤミ金から逃げた男性放置 熊本県警、関与警官処分へ
・東京・銀座のクラブホステス殺人事件で警視庁に逮捕された右翼団体会長、
鈴木一範被告(39)=埼玉県草加市=が主宰するヤミ金グループから逃げた
部下の男性(25)が平成18年10月、助けを求めた熊本県警に保護されず、
放置されていたことが29日、分かった。県警は「対応に適切さを欠いた」として
同日、放置にかかわった警察官や上司を処分する。
県警によると、男性はヤミ金グループで貸し付けや取り立てのノルマを達成
できず、18年10月にグループを抜けて実家がある熊本県に戻ろうと決意。
熊本空港で警察官に「2000万円の借金をして追いかけられている」と助けを
求めた。
警察官は警視庁に事件性の有無を照会したが判然とせず、最終的に「民事に
警察は介入できない」と男性を保護しなかった。男性の顔にはこの時、鈴木
被告らに暴力をふるわれたことによる傷や腫れがあったという。
男性は同年10月22日、熊本市内で鈴木被告らに見つかり、埼玉県の鈴木
被告宅まで連れ戻された。警視庁は19年1月、男性への強盗致傷容疑などで
鈴木被告を逮捕。その後、同居していたホステスの女性=当時(20)=を殺害し、
遺体を長野県の山林に遺棄した疑いで再逮捕した。
熊本県警幹部は「空港で警察官が男性を保護しなかったことと、警視庁が
摘発した殺人事件に直接の関係はないが、暴行された疑いがある男性を放置
したことは警察として適切な対応ではなかった」と話している。
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