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★札幌で輪禍死障害者の両親 「逸失利益ゼロは不当」 加害者らを提訴へ
・交通事故で死亡した自閉症の長男=当時(17)=の逸失利益を「ゼロ円」と算定したのは
不当だとして、札幌市内の両親が、加害者の運転手と事故当時、長男を介護していた
ヘルパーらを相手取り、同年代の健常者と同じ逸失利益約四千二百万円を含む
約七千三百万円の損害賠償を求め四月上旬、札幌地裁に提訴することが十四日、
分かった。これまで、重度の障害者に健常者並みの逸失利益を認めた判決はなく、
逸失利益の見直しを求める訴訟は全国でも異例だ。
両親らによると、重度の自閉症だった長男は二○○五年八月、ヘルパーに付き添われ
初めて路線バスを利用して札幌市内の公園へ行った。バスが公園内の停留所で停車し、
ヘルパーが運賃を支払っている間に、長男は道路へ飛び出し、乗用車にはねられ死亡した。
事故の数カ月後、加害者の代理の損害保険会社が、男性の両親に賠償額の見積もりを
提示。長男が受け取るはずの障害者年金を将来の収入と認めず、逸失利益をゼロと
算定し、賠償額の総額は慰謝料など千六百万円とした。
逸失利益は、被害者が生きていれば将来得られたはずの収入で、同じ年代の健常者でも、
職種などによって数千万円の差が生ずることもある。一般的に、障害者は仕事に就き
にくいため、収入予想額を低く算定され、障害が重度になるほど逸失利益は低くなる。
両親は「障害者だからといって、命の対価と考えられる逸失利益がゼロ円なのは明らかな
差別で、人権を無視している」と訴える。
両親の代理人を務める児玉勇二弁護士(東京)は「重度の障害者でも発達の可能性はあり、
逸失利益に差をつけるのは不合理。少なくとも、法律で定められた最低賃金をベースに算定
するべきだ」と話している。道内関係では、旧上磯町(現北斗市)の知的障害児施設で入浴中に
死亡し、逸失利益を「ゼロ円」と算定された男性=当時(16)=の青森県に住む両親も、近く
同様の訴訟を青森地裁に起こす。
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