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・世界に広がった日本の漫画という土壌から、「ジャパニメーション」という樹木が生まれた。
国内外の興行収入が190億円に達した「ポケモン ミュウツーの逆襲」(1999年)、275億円の
「ハウルの動く城」(2005年)などの世界的ヒットが登場。国際映画祭でも取り上げられ、政府は
有力な輸出産業になると位置づけた。
宮崎駿監督のスタジオジブリ、「新世紀エヴァンゲリオン」や「GHOST IN THE SHELL/
攻殻機動隊」を手がけたプロダクション・アイジーのような世界的スタジオが頭角を現し、
アニメの市場規模は邦画を超え、世界へ。「日本のアニメが米市場に認められたのは95年の
『攻殻機動隊』あたりからだが、最初はマニアのものだった」。アイジー社長の石川光久氏
(48)は日本アニメの米市場における興隆期を振り返る。それを大衆化させたのが、03年の
米アカデミー賞に輝いたジブリの「千と千尋の神隠し」だったという。
しかし、米国でのブームは一服感が出ている。「作品の供給過多などが原因で、米のDVD
アニメ販売はピーク時より約100億円も減少し、約400億円規模となった」。経済産業省の
研究会も「アニメの国際展開は短期的には冷え込んでいる」と認め、“森林化”に向け、次の
方策を模索する。
アニメ業界は他のコンテンツ産業に比べ問題点が多い。最大の課題は人材育成、確保だ。
テレビ局や広告代理店の下請けとして制作を請け負ってきた業界の歴史によるもので、
解決は容易ではない。
アニメーターの竹内志保氏(39)は「初給与は2万5000円だった。どうやって食いつないで
いたのか」と苦笑する。わずかな月額保証に、動画1枚いくらの出来高制。当時は1枚130
~150円。「がむしゃらに描いていた。月1000枚描く人もいた」。労働条件の悪さなどから
人手不足は常態化、技術力低下も懸念される。(>>2-10につづく)
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