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・先月上旬、都内の私鉄で一人の会社員(21)が、強制わいせつ容疑で逮捕された。
事件は先月5日。会社員は午前7時6分発、西武拝島線の急行に乗った。立ったまま
右手をつり革に、左手は肩掛けカバンのひもを胸の位置で握っていたという。下車予定の
高田馬場駅に到着する数分前、いきなり左手をつかまれた。
「触っただろう」 目の前には女子高生(17)。身に覚えのない会社員は否定するが
女子高生はさらに問い詰めた。2人はホームで言い合いに。駅員が駆け付け、一緒に
交番へ。会社員は強制わいせつ容疑で逮捕された。
女子高生側は、斜め後ろの会社員が左手で尻を触り、パンティーに手を入れたと主張。
「粘着シートで手指を調べたが、繊維片は検出されなかった」(捜査関係者)という。
まもなく父親のもとに連絡が。数日後の接見時、「やってない」と説明する息子を見て
「冤罪だと確信した」。
ネットで情報収集を始め、「通常の痴漢裁判では被害女性の証言が終わるまでは保釈
されないと知った。長い人は1年もかかることもある」と悲観的な現実を知った。参考になればと
痴漢冤罪裁判を描いた公開中の映画「それでもボクはやってない」も見た。そして、弁護士と
話し合い、「証言があれば冤罪を証明できる」と目撃者探しを決意した。
「ビラを2000枚作り、先月14日から妻と息子の兄弟、親せきや知人と、動ける人に動いて
もらってまいています。毎朝、息子が乗った電車と同じ時間の電車に乗り、乗客にも聞いて
回っている。その甲斐あってか、これまでに4人の目撃者が名乗り出た。が、会社員の左手の
位置を見たという決定的な目撃証言はまだ得られてはいない。
会社員は23日、起訴され保釈請求も「証拠隠滅のおそれがある」として却下されたまま。
「勤務先は有罪となれば『懲戒解雇せざるを得ない』と言っている。一番確実なのは目撃者。
みなさんの記憶が薄れているかもしれないが、見た人は覚えているはず。」と、父親は、きょうも
高田馬場駅に立ち続ける。
事件に関する情報は五反田法律事務所まで。(抜粋)
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