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衝撃だった。パソコンが使えない団塊世代以上の高年齢層の断層を「デジタル・デバイド」と
呼ぶが、第二のデバイドが出現したのだ。20代の若年層である。高額のパソコンを持たない
彼らは、インターネット利用を安価な携帯電話で済ませてしまう。PC族と携帯族の「デバイド」
―それはネットにも「下流社会」が出現したことを意味する。
誰でも簡単にネットが利用できる携帯は、ネット利用の底辺を拡大する役割は果たしたかも
しれないが、同時に「コンピューターに対する知識の欠如」や「キーボードで字を打てない」という、
まるで高齢世代かと見紛うような退化を若い世代にもたらしはじめている。
それを象徴するような笑えぬ事態が起きた。auでメールが送受信しにくくなる通信障害が発生。
知らずにメールを送信すると、携帯電話に「送信できませんでした(110)」という画面が表示された。
この「110」をエラーコードでなく、問い合わせ電話番号と勘違いしたユーザーが、警察の110番に
電話をかけるという珍事が、全国で5700件も起きたのだ。
それだけではない。親指入力でどんなに速く入力できても、10本指のキーボードにはかなわない。
万人が情報を発信することで成立するネット文化が衰退し、発信力が弱いケータイ文化はひたすら
大量に流される情報を消費するだけの受け身になってしまうのではないか。
もっと大きいのは社会のデバイドだろう。ある携帯サイトの掲示板に「もうPCは要らない」と書き込ん
でいた20代の男性は、見習い期間を終えたばかりの美容師。仕事でPCを使うわけではないから、
わざわざ自宅にPCを据え、月額数千円もするブロードバンド回線を引く必要を感じないという。
ここに浮かぶのは「格差社会」ではないのか。PCが操作性や安定性からみて未熟な製品で
あることは事実だが、ホワイトカラーは当分、PCインフラに依存しなければ仕事ができない。
しかしブルーカラー、あるいはフリーターは必ずしもPCを必要としない。ノートブックで十数万、
デスクトップで最低7~8万円するPCを買うカネも時間も置く場所もないのだ。彼らが20代の
「PC音痴ネットユーザー」である親指族の正体なのである。(抜粋)
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