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(>>1のつづき)
人権バッシングはここ数年の傾向で、部落解放同盟の同盟員による刑事事件などがそれに
拍車をかけた。川口氏はそれらの問題点を認めたうえで「だからといって、結婚差別や就職
差別が正当化されるのは間違いだ」と語気を強める。
「最近の差別事件では、高学歴で男性の若者によるものが目立つ。彼らが抱える就職難
などによる不満は本来、行政などへ向かうべきなのに少数者いじめにはけ口を求めがちだ」
こうした傾向を煽る効果が今回の伊吹発言にあるとすれば、それは“舌禍”というより“確信犯”
かもしれない。慶応大の金子勝教授(財政学)は「柳沢厚労相発言も、今回も安倍首相の世界
観を代弁している。今回の発言は、人権制限と裏腹に懲罰と管理強化で教育問題を乗り切ろう
とする教育再生会議の考えと二重写し」と言う。
安倍政権では、安倍首相をはじめ“美しい日本”を掲げる改憲団体「日本会議」の国会議員
懇談会メンバーが多数を占める。
同会議のホームページでは「大切な人権が『公共の福祉』に名をかりて、かんたんに制限
されることがないように注意する必要があります」という中学校の社会科教科書の記述を
「権利偏重主義だけが横行」する事例と激しく批判。この趣旨と今回の伊吹発言は酷似する。
金子氏は「彼らは世界の非常識である暴言を繰り返すが、責任は取らない。その結果として
無責任が横行する社会ができつつある」と懸念し、こう続ける。
「なぜ、こうした発言が放置されているのかという問題こそが深刻だ。国際社会は、安倍氏らの
世界観を国民が認めているとみている。この国はいま、世界から見捨てられつつある」
<デスクメモ>
一人として同じ人などいないがゆえに、一つとして同じ人権はない。そんな人権の相互衝突を
ときほぐす、根気のいる仕事が嫌になったなら、公務から身を引く潮時ではないだろうか。
人権は弱者も強者も、生まれた瞬間から持っている。だから、人権を軽んずる人は、知らぬ
うちに自らをも軽んじている。 (隆) (以上、抜粋)