07/02/25 09:38:01 0
NHKの回し者といわれそうだが、土曜ドラマ「ハゲタカ」は一見の価値がある。
バブル崩壊後、「腐った日本を買い叩(たた)く」と日本に舞い戻った外資系ファンド
の敏腕マネジャーとかつて在籍した大手銀行の先輩銀行マンとの熾烈(しれつ)な戦い
を描いた硬派の「経済ドラマ」だが、この番組になら木戸銭を払ってもいい。
▼平均株価が6年9カ月ぶりに1万8000円台を回復し、東京はちょっとしたミニ・
バブルに沸いている。小欄の給料ではとても泊まれない1泊ン万円もする外資系ホテル
が次々と上陸し、都心の一等地に建つ超高層のタワーマンションが飛ぶように売れている
んだとか。
▼ 東京の景気の良さは、日本の金融機関が抱えていた膨大な不良債権を「ハゲタカ」
ファンドが安値で買い叩き、企業活動や不動産売買が活発化したおかげでもある。だが、
都心に華やぎを呼び戻したミニ・バブルには当然、暗い影もある。またぞろ地上げの
悪夢が蘇(よみがえ)ったのだ。
▼ファッションの最先端をいく表参道にほど近い南青山の土地取引に関する疑惑を
毎日新聞がスクープしたのは、昨年1月のこと。深くつっこんだ記事だと感心した記憶
があるが、それを国会でとりあげた糸川正晃衆院議員が脅された。
▼問題はここからである。記者は4月5日に議員から脅迫の事実を聞いている。国会
議員への脅迫は、議会制民主主義を揺るがす大事件であり、すぐ裏付け取材に入るのが
普通なのに、実弾入り脅迫状が送られた後の6月まで記事になっていない。
▼それどころか、無断で取材データを第三者に渡していた。なぜすぐ記事にしなかった
のか、毎日新聞の説明ははっきりしない。事実はドラマよりも奇だが、悪と戦うペンが
汚れては読者の信頼は勝ち得ない。
■ソース(産経新聞)
URLリンク(www.sankei.co.jp)