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東京都・石原慎太郎知事(74)が推進する「築地市場」の移転予定地は有害物質まみれ―。
社民党の阿部知子議員が13日の衆院予算委で指摘した問題はショッキングだった。築地市場と
いえば、東京都民に魚などの生鮮食品を届ける台所。12年度に江東区豊洲に移る予定だが、ここは
「東京ガス」の工場跡地。土壌汚染が深刻だというのだ。
阿部議員の質疑によれば、「有害物質が出るわ出るわ。たとえばヒ素は超過倍率で49倍。シアン
はゼロでなくてはいけないものが490倍。ベンゼンは1500倍」。
これらはいずれも健康被害をもたらす発がん物質だ。こんなところに市場が移れば魚は毒物まみれ
になってしまう。
若林環境相は「2メートル掘り下げて、その土壌をクリーンにする。その上にさらに2.5メートル
の土壌を積み重ねる。4.5メートルの汚染されていない土壌を置いて、その上にアスファルトを敷く。
安全上の問題はない」と答弁したが、こんなのはウソだ。
(中略)
環境相はコトの重大さを分かっていないのか、知りながらトボケているのか、都の計画の太鼓持ちを
やっているのだ。この問題を追及するジャーナリストの池上正樹氏は、「98年までは都も豊洲への移転
には反対で、築地を再整備する方針だった。それが99年、石原知事就任の前後から突然方針転換した」
という。東京都民はきっちり説明を求めるべきだ。
【2007年2月15日掲載記事】
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