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(>>1つづき)
▼中国軍膨張を意識
中国のインド洋沿岸国へのテコ入れにも対抗し、「海軍対外協力局」を新設、領海空警備能力強化に
向けた装備・訓練支援に踏み切った。実際に、アンダマン海などでタイ、インドネシア、マレーシア、シンガ
ポール海軍と演習を行ってもいる。
インドのインド洋制海権確保への執念は、尋常ならざる規模と速さで具現化されている。それは、マラッカ
海峡をふさぐ形で走るインド領アンダマン、ニコバル両諸島を基地化するインドにとり、全くの夢想でもない。
基地網が12年に完成すれば、4カ所の空軍基地や東南アジアに達する電子戦システム、潜水艦バース
などを包含し、アジア最大だった米海軍スービック基地を規模で上回る。基地開設は1995年、秘密首脳
会談で米大統領が基地創設を要請したほどの要衝なのだ。ただ、インドからの1200キロに比べ、
ミャンマーが貸与したココ諸島の中国軍基地とはわずか45キロ。この海域での中国軍膨張はインドにとり
極めて敏感な問題で、インド本土から1000人の部隊を輸送する秘密演習が実施されている。
▼建艦部門でも対抗
このほか、カルワルに05年開設した初の海軍専用基地は将来、空母など42隻を収容でき、アジア最大
になる。東部艦隊司令部があるビシャカパトナム南方にも東岸2カ所目の基地建設を計画、空母2隻と
支援艦収容を目指している。完成後は、中国海軍監視とともに、インド-東南アジア貿易航路を守る拠点
になる。
ところで、中国軍の機関紙は昨年11月、素材や形状からレーダーに捕捉され難い「ステルス技術」を
初導入した長距離任務遂行可能な中国製駆逐艦が、演習に旗艦として参加したことを伝え、「建艦部門に
おける突破口」と位置付けた。そのわずか12日後、今度はインド海軍がステルス・タイプのフリゲート3隻
と駆逐艦を建造していることを明らかにし、「インド海軍の設計史に分水嶺(ぶんすいれい)を画する艦」と
自賛した。中印両国の「目に見えない海戦」は、その不気味さを増し始めている。