07/02/10 19:49:14 ElX+n4VJ0
★ 規制が生み出す業界格差、再販指定でぼろ儲けの大手出版社 5
◇モラルハザードが起きる
この状態を放置すると、どうなるか。確実にモラルハザードが起きるだろう。世界に通用する
仕事をしているプロを目指すより、国内で規制に守られた中間業者を目指したほうが2倍儲かる、
という理不尽がまかり通っているのだ。普通の人は、頑張る気力が失せる。
現場社員を何百人も取材してきて感じるのは、こんなことがまかり通っていたら国力が落ちる、
という危機感だ。
ソニーで1,200万円貰うのは30代では難しい。40代で課長として実績を重ね「VB(バリューバンド)5」に
昇格して何とか、だ。トヨタで1,200万円貰うには、40代半ばで「室長」という上級管理職の役割をこなし
「基幹職2等級」に昇格できて、やっと、だ。しかも「普通に努力している程度では一生なれない」
(トヨタ社員)。全員一律で27歳で貰え、何のリスクもなく定年まで高給を維持する講談社が、
いかにおかしいかが、よく分かる。
リスクをとらない人、グローバル競争で戦えない人がおいしいめにあう社会。これでは国民は
無気力になり、国力は衰退していく。「バカらしくて真面目に働いてられっかよ、俺たちは年金だって
払った分を貰えない世代なんだ、若いうちに稼がないと、老後も安心できないんだよ!」。
私なら確実にそう思う。
国民の間でも、格差自体があることについては、容認する声が強い。しかしそれは「頑張った人が、
成果に応じて報われるのは当然」という理由からであり、新卒で規制業種にもぐりこんだら一生、
報われ続けるのがよい、という意味ではない。働く者が、納得感のある正当な報酬を得るように
することは、国の経済力を維持する上で重要なのは言うまでもない。
さらに、これまでの「企業ミシュラン」の取材で分かっていることは、人は実力以上のカネを
手にすると勘違いし、倫理観が麻痺するということだ。これは民放キー局で性犯罪が多発したり、
「社内不倫は知っているだけで8人いる」(フジテレビ若手社員)といった数々の証言から、ほぼ
立証されている。実力ではなく「濡れ手で粟」で大金を持つと、性欲に走る人間が多いのだ。