07/02/10 11:10:23 0
76年、四国学院大に日本で初めて平和について考える平和学講座を開設した。約30年間で平和学は全国に
普及し、現在講座は約50大学に設置されているという。
「ベトナム戦争中、新聞記事などを用いて学生と議論しているうちに、これを授業にできないかと思ったのが
きっかけ。平和教育は小中学校では盛んだが、大学にはなかった。大学レベルにまで普及させることが、日本が
将来戦争をせず、暴力のエスカレーションを避けることにもつながると思う。日本は唯一の被爆国でもあるし、
世界に先駆けて取り組まなければならないと思った」
05年3月、広島修道大を定年退職後も、名誉教授として週1回、同大学の教壇に立つ。だが最近は、学生と
の考え方の違いの大きさに戸惑うことが多い。
「以前は、学生と自分の歴史認識は共通している部分が多かった。ところがここ10年のうちに、テレビ番組
や漫画の影響を受けて、授業内容に反発する学生が出てきている。たとえば韓国での植民地支配をテーマにする
と、『でも日本は韓国の道路や港を整備するなど、いいこともした』と反論する。何のために整備したのかとい
うところから説明しなければならない。こうしたギャップを埋めるのに苦労している」
大学での研究・講義と両立して、平和運動にもかかわっている。市民団体の「第九条の会ヒロシマ」世話人代
表や「核兵器廃絶をめざすヒロシマの会」共同代表として、座り込みやデモ行動、シンポジウムに積極的に参加
する。
「理論と実践は車の両輪のように考えている。学問は世の中の役に立つものでなければならない。大学にこも
っているだけでは、何のための学問かと問われることになる。」(略)
「日本が60年以上戦争をせずにこれたのは、9条のおかげ。その歩みを今後もたどることが、世界の希望
になる。憲法や教育基本法は理想をうたっており、それに近づくよう努力すべきなのに、改正して理想を現実の
レベルまで下げようとするのは本末転倒だ。だが政府の考えに反して、市民の大部分が9条を守りたいと考えて
いるのは、街頭アンケートや『9条の会』の広がりを見れば明らか。9条を世界に広めることが目標だが、当面
は危機的状況にある国内で守っていかなければ」(略)
URLリンク(headlines.yahoo.co.jp)