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金沢市内にあった遊郭(ゆうかく)の顧客名簿の一部が市内の民家から見つかった。
遊郭の経営者が、経営状況を県の監督部門に報告するために作成した台帳の
一部とみられ、ふすまの下張りに用いられていた。寄贈を受けた県立歴史博物館は
十日から館内で公開することにしている。
顧客名簿は「登楼(とうろう)名簿」と呼ばれ、客の名前や住所、滞在時間、消費金額、
呼ばれた「藝娼妓(げいしょうぎ)」の名前などを記す欄が設けられ、毛筆でしたため
られている。
保存状態が悪く、一部しか判読できない状態であるが、客の住所として「大衆免
(だいじゅめ)」「木ノ新保」など、金沢市内とみられる地名が記されている。
本康宏史学芸専門員は名簿が大正時代ごろに作成された可能性が高いと位置づけた
上で「ツケ帳と統計を兼ねた台帳ではないか。戦前の市内には東、西、北、主計町の
四カ所に廓(くるわ)があり、どこのものかは特定できない。表具店などが古紙を活用
して下張りにしたのだろう」と指摘した。
本康さんによると、金沢市内の遊郭の営業の実態を記した資料約百点が十年ほど
前に古書市場に出回ったことがあるが、県立歴史博物館での展示は初めてという。
資料の寄贈者は金沢市堀川町の法村龍夫さん(62)。昨秋、自宅の改装のために古い
ふすまを壊していたところ、下張りの紙が遊郭の顧客名簿であることに気付いた。
法村さんは「登楼時間や、大阪からのお客さんが団体で訪れたなど、詳細に記録されて
おり、貴重な資料だと思う」と話している。
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