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大和高田市職員、違法ストへ 本給３％減に反発
慢性的な財政難に苦しむ奈良県大和高田市が、財政再建策の一環として来年度から医療職を除く
全職員（６６５人）の本給３％カットを提示したことに市職員組合が反発し、対象者の賛成多数により
７日、時限ストを行うことを決めた。地方公務員法上、市職員のストは認められておらず違法行為と
なるが、組合は市がこれまでにも手当などのカットを行ってきたことから「我慢の限界」と主張するが、
市側は実行されれば懲戒処分も検討するとしている。
同市はかつて商業地として栄えたが、繊維産業の衰退や大手企業の流出などで税収が減少。
平成１３年度決算から５年連続で赤字を計上し、実質赤字は１７年度で標準財政規模の８・２％
（約１１億円）。北海道夕張市のように、財政再建団体転落のボーダーライン（標準財政規模の
２０％）を超える危機に直面している。
このため市は、職員給与の削減に着手。一部手当をなくしたほかボーナスも一部カット。さらに
１８年度から実施している財政健全化プランに基づき、１９年度から３年間にわたって全職員の
本給３％カットを実施するため、関係の条例改正案を３月定例市議会に提案する方針を決定した。
組合にもこれを打診、２回交渉したが、交渉は決裂。組合はこの日、係長級以下の組合員４０９人を
対象にスト実施の可否を問う投票を行い、賛成が過半数を占めたためスト実施を決定。ストは９日
午前８時半から２９分間行われる予定にしている。澤井誠執行委員長は「今まで協力してきたが本給まで
カットされるのは我慢の限界を超えている。市民に迷惑を掛けないよう行う」と話す。
同市では平成２年にも職員がストを行い、後日対象者が口頭で注意を受けた。
自らもボーナスの５０％減額や給与の１５％カットを行っている吉田誠克市長は「市民も職員も同じ船に
乗っている。市民に負担を強いている状況下で、職員に理解してもらえないのは非常に残念」と話した。
総務省公務員課の話 「公務員にスト権は認められておらず、違法行為。決行されれば自治体で
懲戒処分などが行われることになる」
産経関西（2007/02/08 9:15)
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