07/01/27 10:11:46 mIayuhjR0
それでも本作がプロパガンダとしての側面を見せる終盤のわざとらしい展開はいただけない。
致命的なのは、あの事故のとき同時に線路に降り立った日本人カメラマンの関根史郎さんの扱いのあまりのぞんざいさだ。
たしかに事故シーンでは関根さんと思しき人物も画面に映っている。
思しきというのは、それまで彼が話に一度も絡んでいない上、
後ろのほうにチラと姿を見せるだけなので、元々事故の詳細を知っている人でなければ誰だかわからないはずだからだ。
それでも最後に「(李秀賢さんと)関根史郎さんに捧ぐ」なんて出てくるのだから、その白々しさにはあきれる。
これで捧げるも何もないもんだ。
クライマックスの演出も、そこまでほぼフィクションできたのに中途半端に目撃談を織り交ぜてやるもんだから、
主人公の行動に説得力が欠け、意味不明なものになっている。
ネタバレになるので詳細はかけないが、実際に見てもらえば多くの人が同じ感想を持つだろう。
そうしたウソくささが強く出た結果、なんだか人の死をおもちゃにしているような、
後味によくないものが残る作品となってしまった。
実際に被害者がいる悲劇的な実話の映画化でこの程度の完成度では、大きな非難を浴びることは免れまい。
URLリンク(movie.maeda-y.com)