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・平成17年度の1年だけで総額22億円の未納が明らかになった学校給食費。高知県の
小中学校の全児童・生徒(約5万人)の給食費1年分にあたり、事態は深刻だ。全国調査は、
未納者への対応に苦慮する声が相次いだことから実施されたものだが、「まさかここまで…」と
絶句する教職員も。「払いたくないから払わない」。社会人としてのモラルに欠ける親たちへの
対策はあるのか。
「ブランド品で着飾った母親が集金袋にお金を入れない。子供が教室で泣いている」
「高級外車を乗り回したり、携帯電話代を何万円も払っているのに、給食費は払わない親がいる」。
最近の教育現場で、実際にあった報告だ。
「頼んでない」「(給食を)止められるものなら止めてみろ」。督促に“逆ギレ”するケースもある。
悪質なケースについて同省は「法的措置を講じた事例を参考としつつ対応する」としている。今回の
調査の結果、強制執行などの法的措置を実施した学校は281校もあり、厳しい対応は今後も増えそうだ。
広島県庄原市は、3人の子供の給食費77カ月分(約70万円)を滞納した保護者を相手取り
本訴を起こした。困窮していないのに給食費だけでなく保育料や税金まで滞納していた保護者は
裁判で、「義務教育だから払わない」などと持論を展開。これらの反論は認められなかったが、
広島地裁は昨年12月、督促の時効(2年)分を除いた約10万円の支払いを保護者に命じた。
未納者対策では、東京都葛飾区のように生活保護世帯に加算される給食費援助を校長の口座に
直接振り込む措置を取ったり、神奈川県城山町のように集金袋を復活させたうえ、保護者に徴収を
任せて未納率を下げた自治体もある。
一方、未納があったために、4000校が食材の質や量を落としていた事態も判明。自治体や
学校が補填したケースもある。同省学校健康教育課は「一人くらいという気持ちが他の子供たちに
影響を与えることに気づいてほしい」と注意を喚起した。(一部略)
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