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共産、社民両党が今年に入って、野党第一党の民主党を批判する場面が目立っている。
今年最大の政治決戦である夏の参院選を意識しているようだが、二十五日召集予定の通常
国会を前に、早くも野党の足並みが乱れている印象だ。
共産党は年明け早々の四日に開いた第三回中央委員会総会で、「民主党がいくら対立
軸路線を掲げても、目指しているゴールは自民党と同じ」「民主党は（自民党による）
悪政の共同執行者」などと厳しい批判を盛り込んだ志位和夫委員長の幹部会報告を採択
した。その後も志位氏らが、ことあるごとに民主党批判を繰り返している。
社民党の福島瑞穂党首も十日の記者会見で、憲法改正手続きを定める国民投票法案成立
に前向きな姿勢を示した民主党の鳩山由紀夫幹事長について「安倍首相に協力すること
はない。相手の思うつぼだ」などと酷評。昨年の臨時国会終盤、首相の問責決議案提出
などをめぐって表面化した野党内の亀裂が、再現したかのような展開だ。
こうした批判の背景には、参院選があることは明らかだ。
参院選で共産党は選挙区と比例代表で、社民党も主に比例代表で民主党と戦う。自民党
批判票を民主党に奪われないよう、今から独自色を出していこうという計算があるようだ。
民主党執行部はこうした批判を表向き静観しているが、党内では「自民、公明両党を
攻めなければいけないのに、民主党を批判してどうする」（党関係者）との不満が高ま
っている。
通常国会で野党各党は、一連の「政治とカネ」をめぐる問題で安倍政権を徹底追及する
構えだが、互いに不信感が高まれば、政府・与党につけいるすきを与えることになる。
■ソース（東京新聞）（高山晶一）
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