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・数百万人の人生を変えたという本「パワー・フォー・リビング」を無料進呈するという謎めいた
テレビCMが、先週末から大量に放送中だ。7日には全国紙の大半に全面広告が出され、折込や
雑誌広告にも大展開している。秘密主義を貫く財団の正体とは?
「10億円をかけて全国にスポットCMを大量に流す。日本でまったく知られていない団体が、
トヨタなどトップ企業と同レベルの広告費を投下すると、業界は騒然としている」(民放局営業)
各局CMを1カ月ジャックし、新聞雑誌で大展開するのは、米「アーサーS・デモス財団」だ。
広告塔は敬虔なキリスト教徒の4人。日本ハムのヒルマン監督(44)、「久保田早紀」の名で
「異邦人」をヒットさせた歌手の久米小百合さん(48)、音楽ユニット「m-flo」のverbalさん(31)、
フィギュア選手のジャネット・リンさん(53)。
自らの宗教体験とともに、「パワー・フォー・リビング」という無料の本を勧め、取り寄せるための
電話番号やホームページアドレスが表示される。
実はこうしたキャンペーンは、欧米でも行われてきた。米国では99年3月までの半年間で
大統領選のメディア戦略をしのぐ33億円余が投じられた。ヤンキースのペティット投手や
元ミスアメリカが本を勧めるCMは、CNNだけで1日50回流れ、「タイム」誌などの各雑誌や
地下鉄駅にも広告が掲出された。
無宗教者のために83年に書かれた「パワー・フォー・リビング」英語版は、134ページの冊子に
例え話を織り交ぜ、「神はあなたを愛している」「人類は罪深い」「何人たりとも神を受け入れねば
ならない」などと訴える。聖書を読むよう勧め、妊娠中絶や喫煙、同性愛には反対の姿勢だ。
01年からドイツでも英国人歌手、クリフ・リチャードさんらを起用してキャンペーンが行われたが、
キリスト教右派的な教えや新興宗教とのかかわりなどで批判が高まり、1カ月で放送禁止となった。
同財団の創始者は、ダイレクトメールによる生命保険で財をなしたアーサーS・デモス氏。
1955年に設立し、79年に同氏が亡くなると妻のナンシー氏が代表を引き継いだ。(>>2-10につづく)
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