07/01/04 16:38:03 O
・「竹島」という言葉に、領土問題を思い浮かべる人は多いだろう。竹島を巡って日韓はことある
ごとに対立を深めてきた。人も住めないこの岩礁を世界遺産に勧めるのは少し意外かもしれ
ないが、今回、竹島を新たな観光資源の一つとして考えてみたい。
昨年11月、竹島問題研究会が竹島の西海上にある鬱陵島を視察した際、注目したのが
竹島へ向かう韓国人観光客の多さだった。鬱陵島や浦項からは竹島行きのフェリーが定期的に
出航し、ツアーが人気だ。観光客は年間約4万人。
同研究会座長の下條拓殖大教授は、逆に日本から竹島へ向かう観光ルートを提唱
している。隠岐を出発し、竹島を経由して鬱陵島へと向かうツアーである。
江戸時代には鳥取藩の大谷・村川両家が、鬱陵島でアワビやワカメを採っていた。
「独島(竹島)を朝鮮領と認めさせた」と韓国で英雄視されている安龍福は、隠岐を経由して来日した。
つまり、竹島は「絶海の孤島」だったのではなく、隠岐と竹島、鬱陵島が、日本海における一つの
ネットワークを作っていたと見ることもできる。
もう一つ特徴的なのが、竹島を巡る歴史解釈の多様さだ。松島、リャンコ島、そして韓国が
主張する于山島、石島…、これほど多くの名で呼ばれる島も珍しい。
両国がいつの時代から竹島を認識していたかは、日韓の研究者の間では一致していない。
同研究会は分析を進めており、今春には最終報告書が出される予定だ。
「例えば、日本国内で安龍福の足跡をたどるようなツアーを企画すれば、韓国人観光客も
日本に呼べるのではないか」下條教授はそう期待を込める。
◇私の推薦書
竹島はこれまで、日韓の対立の象徴としてとらえられてきた。しかし江戸時代には、隠岐や
鬱陵島など日本海の島々を通じた、日本と朝鮮を結ぶネットワークとしての役割を担っていた。
竹島を観光資源にすることは、日韓間の新たなチャンネルを確保することにもつながる。現実には
領土問題という困難な障壁があるが、日韓共同の世界遺産として竹島を推薦したい。(抜粋)
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