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★国有地37万平方m、200億円を時効取得で無償譲渡
国有地を一定期間占有してきた個人や法人に、国がその土地を無償で譲り渡す時効取得制度で、
2003年度以降、06年11月末までの3年8か月間に計37万平方メートルが民有地に変更されて
いたことが、読売新聞の情報公開請求などで明らかになった。
財務省の推計価格は計107億円だが、譲渡後の実勢価格は200億円を超えるとみられる。財務省
は時効取得の実態を公表しておらず、国有財産の処分のあり方が問われそうだ。
財務省によると、時効取得は、国有地と知りながら不法占有してきた者には20年、知らずにいた者
には10年経過すれば、その所有権を認める制度。大半は、田畑のあぜ道や土手、水路として使わ
れていたところで、その後造成される見通しの宅地なども含まれる。全国で、山梨県(4200平方
キロ・メートル)に匹敵する対象土地があるとされる。
財務省の開示文書によると、東京都世田谷区の約1900平方メートルが、50年近く宅地として占有
してきた法人に所有権移転された。関東財務局の推計価格(国有財産台帳価格)は5億6300万円。
実勢価格は2倍以上とみられる。
財務省は、時効取得された土地について、町名、地番と占有者(取得者)の氏名を非公開としている。
一方、開示文書と読売新聞の取材で、三菱自動車が05年と00年、京都市右京区にある京都工場
内の計約2850平方メートルを時効取得していたことが判明。推計価格は約2億円とみられる。
兵庫県姫路市では、建設会社が04~05年、農家などから私有地計約1600平方メートルを売買
や土地交換で入手。あぜ道などとして使われていた周辺の国有地約1400平方メートル(推計価格
約3500万円)の占有を引き継ぎ、06年2月に時効取得した。同9月、計約3000平方メートルを
不動産会社に一括転売した。
同制度では、占有者の私有地部分の相続人や売却先が、周辺国有地のそれまでの占有期間を
継承でき、時効取得後の転売制限もない。
(2007年1月1日3時3分 読売新聞)
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