07/07/22 17:22:15
★毎日満員電車に揺られて仕事して近所の焼き鳥屋で一杯やるのが唯一の楽しみ。
そんなお父さんに子供のころのドキドキを思い出してもらいたい。誰もが憧れた美しいお姫様を、
悪い魔法使いから助けに行くカッコ良い自分の姿。それがWiiの「ゼルダの伝説 トワイライトプリンセス」(任天堂)だ。
あなたの代わりにゼルダが走り、飛び、刀を振り回す。
「そんなのロールプレイングゲームじゃよくある話だよ」と思ってるあなた、ちょっと違うんです。
敵を倒す時はボタンを連打するのではなく刀に見立てたWiiのリモコンを振り回す。
狙いを定めるのだって自分の腕を使ってリモコンを上下左右に動かす。
敵の攻撃に思わず体がのけぞる。幼いころのチャンバラごっこに似ているぞ。
今の時代、便利になって、楽ならそれが一番なんて風潮がある。
でも実際は何かをやり遂げようとしたら、悩み考え汗を流すものだ。
ボタンを押すだけで簡単に敵を倒せるものだなんて思ってほしくない。
それがたとえゲームでも、終わった後心地よい疲労感と目にしみる汗を知ってほしいのだ。
夢中で遊んで気がつくといつの間にか夕暮れになっていたあのころを思い出せ。さあ、冒険だ。
崖(がけ)を飛び越え、岩をよじ登り、蜂の巣をパチンコで落とし、カボチャを引っこ抜き叩き割る。
俺の分身ゼルダが夕日の中、馬に乗って何処までも走っていく。
缶酎ハイ片手にゲームをしている俺の目には涙が一粒。(ああ、こんな自由は久しぶりだ)
その時、隣の部屋からかみさんが「いつまでゲームやってんのよ、うるさいわね。
早く寝な。明日の燃えるゴミ、あんた出してよ」…俺の自由は終わってしまった。
でもまた明日もそっとやっちゃおう。(落語家・三遊亭白鳥)
URLリンク(www.sankei.co.jp)