07/02/27 23:41:40
英Screen Digestは、PLAYSTATION 3(PS3) / Xbox 360 / Wiiの間で繰り広げ
られている、次世代ゲーム機の市場シェア争いを展望する最新調査レポート
「Next Generation Consoles: Games publishing, hardware analysis and
forecasts to 2010」を発表した。
同レポートによれば、全世界のゲームコンソール向けソフトウェア売上高は、
2004年に過去最高となるUS129億ドルを記録したものの、次世代ゲーム機の
発売を前にした買い控えなどの影響で、2006年にはUS96億ドルまで低下。
しかしながら、今後は再び市場の活性化が見込まれ、2009年の世界のゲーム
ソフトウェア売上高はUS139億ドルに達するとされている。
一方、順調な市場成長傾向の影で、ゲームソフトウェアメーカーの厳しいビジネス
モデルも指摘される。平均的なゲームソフト開発コストは、PS3が最も高く、1本
当たりの平均開発費はUS2,000万ドル、平均開発期間は25カ月に上るという。
Xbox 360は、1本のゲームソフト開発に、平均US1,500万ドル、21カ月を要すると
されている。一方、Wiiのゲームソフト開発費は、1本当たり平均US1,250万ドル、
開発期間も18カ月に抑えられているという。
開発コスト面での問題をクリアするため、同じゲームソフトを複数プラットフォーム
向けに同時リリースしたり、ヒット作の続編製作や人気映画のゲーム化を手がけ
たりする傾向が、メーカーの間で強まっているようだ。こうした対策を講じても、
各メーカーともに、次世代ゲーム機で収益を確保できるまで数年を要すると
見られている。
同社が今回の調査で注目するのは、ソニーがゲームソフトウェアメーカーとしての
地位を強化する姿勢を打ち出した点。PlayStation 2(PS2)の発売時から、同社は
自社内でゲームソフト開発に携わる人員を倍増させており、現在は全世界の
14拠点で約2,200人が専門的にゲーム開発を進めているという。この開発体制は、
ゲームソフトメーカーのうちで、Electronic Arts、Ubisoftに次ぐ世界第3位の規模に
なるようだ。
レポートでは、こうしたゲームソフト開発などが功を奏して、2010年には次世代ゲーム機の
市場争いで、PS3が世界トップシェアを確保すると予測されている。特に日本市場では、
PS3の市場シェアは、Xbox 360の約6.5倍、Wiiの約2.5倍に達するとされる。一方、
米国市場においては、2010年もXbox 360の市場シェアがPS3を上回り、西欧および
南太平洋市場においては、ややPS3の市場シェアがXbox 360を上回るにとどまるなど、
PS2で圧倒的な市場シェアを確保した状況とは異なり、かなりの苦戦が予想されている。
MYCOM ジャーナル
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