07/11/28 13:15:10
NECは、世界最高速のベクトル型スーパーコンピュータ「SXシリーズ モデルSX-9」を
製品化して、10月25日から世界で同時発売した。これは、単一チップ当たりで100GFLOPS
(1ギガフロップス=毎秒10億回の浮動小数点演算性能)超という極めて優れた演算性能を
もった、世界で最速の一チップベクトルプロセッサを実現したもの。1ノード当たり16個の
CPUを搭載して演算性能1.6TFLOPS(1テラフロップス=毎秒1超回の浮動小数点演算性能)を、
さらにそれを最大512ノード接続した、総合演算性能839TFLOPSの超大規模マルチノード
システムを実現した。
SXシリーズは、最先端科学の研究支援ツールとして、研究者にとって「使いやすさ」と
「高性能」を提供するスパコンだとNECは強調する。世界中で、これまでに約1100台の
累積販売台数を誇り、特に、気象・気候解析をはじめ航空宇宙、環境、流体解析などで
高い評価を得ている。
SX-9は、従来のSX-8の13ノード(1.66TFLOPS)に匹敵する性能を、1ノード
(1.6TFLOPS)で実現する、驚異的な演算性能をもったスパコンである。
心臓部のプロセッサは、基本的に従来のSXベクトルアーキテクチャを継承。これに
演算機の追加、ベクトルパイプライン数増強などのアーキテクチャ改良を加えた。
また、これまでの壁を破る高速化、低消費電力化など最先端技術を採用した
65nmCMOS11層銅配線LSIにより3.2GHzという高周波数化を達成して、単一
コアチップとしては、世界初の102.4GFLOPSという演算性能、256Gバイト/秒の
メモリバンド幅を実現した。
同社の丸山好一・執行役員常務は、SX-9製品発表会の席で「例えば気象予測計算分野で
SX-9はスカラ型の機能より3~4倍、物性計算分野でも4~7倍優れている」と、ベクトル
型SX-9の利点をアピールした。
さらに、設置面積と消費電力において、従来のSX-8の13ノード対し、同等の性能の
SX-9の1ノードはいずれも約4分の1と小型・省エネ化している。コストパフォーマンスでは、
従来機の約6倍である。
同社の西川岳・第一コンピュータ事業本部長は「HPC(ハイ・パフォーマンス・
コンピューティング)分野でも、従来の速さだけではなく、最近はECOの観点も重視される
ようになってきており、世界のスパコンランキングトップ500では補完的リストとして、
世界で最もエネルギー効率のよいスパコンランキングが発表されているが、SX-9は
電力性能比なら世界トップ」と説明した。
レンタル価格は月額298万円(税込)で、今後3年間で700システムの販売を見込んでいる。
既に受注もあり、20ノードのSX-8Rを導入した大阪大学サイバーメディアセンターが、
10ノードのSX-9を来夏に追加導入する。
ソース 知財情報局
URLリンク(tech.braina.com)