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50歳以上の日本人の半数が感染しているとされるピロリ菌が、胃の中で感染を
持続させる仕組みを、東京大医科学研究所などの研究チームが解明した。
ピロリ菌は胃かいようや胃がんの原因になるとされる。抗生物質による除菌以外の
新たな治療法の開発につながる成果で、11日発行の米科学誌に掲載される。
胃や腸の表皮細胞は絶えず自ら細胞死を引き起こし、2~3日ごとに新たな細胞と
置き換わることで病原菌の感染から身を守る。その中で、ピロリ菌が長期間、
感染し続ける仕組みは謎だった。
笹川千尋・東京大医科学研究所教授(細菌学)らは、ピロリ菌に感染したスナネズミでは、
細胞死が通常の半分程度しか起きないことを発見。一方、「CagA」というたんぱく質を
作れないピロリ菌を作り、スナネズミに感染させると、通常通り細胞死が起きた。
このため、ピロリ菌は胃粘膜にCagAを注入することで細胞死を抑制していると結論した。
笹川教授は「細胞死を抑制する経路を断てれば、持続感染を防ぐ新たな治療法への
布石になる」と話している。【西川拓】
毎日新聞
URLリンク(mainichi.jp)
Helicobacter pylori Dampens Gut Epithelial Self-Renewal by Inhibiting Apoptosis,
a Bacterial Strategy to Enhance Colonization of the Stomach
Cell Host and Microbe, Vol 2, 250-263, 11 October 2007
URLリンク(www.cellhostandmicrobe.com)