【環境】「救世主、それとも悪魔?」バイオ燃料は温暖化を止められるのか[10/05]at SCIENCEPLUS
【環境】「救世主、それとも悪魔?」バイオ燃料は温暖化を止められるのか[10/05] - 暇つぶし2ch1:(´Д`)y-~~@冷やし中華 部分的に終わりました(060918)φ ★
07/10/05 23:59:16 BE:163454235-2BP(4378)
「エタノール燃料は、製造方法しだいでは“百害あって一利なし”になりかね
ません。ですが、野生生物を保護し、土壌中に蓄積された炭素も放出せず、
あらゆる面で恩恵をもたらすような方法もあります」と、天然資源の保護を訴える
環境NPOで活動するナサニエル・グリーンは話す。

グリーンらによれば、成功の鍵は、食用以外の植物を原料とすることにある。
バイオ燃料は、トウモロコシの茎、牧草、成育の速い樹木、さらには藻類からも
作れるはずだ。こうした試みと同時に、車の燃費を上げ、地域ぐるみで省エネ
ルギーに取り組めば、2050年までにガソリン需要をゼロにできるという。

米国中西部のネブラスカ州では、州内で生産される作物の約3割をエタノール工場
が消費するようになり、トウモロコシの価格は2倍にはね上がった。栽培農家は
ここ数十年で最高の収益を見込んでいる。農場を営むロジャー・ハーダーズは
「今年は豆を植えずに、畑全面にトウモロコシを植えました。うちの牛にやるトウ
モロコシも売りたいくらいです」と話す。

これだけブームになってはいるが、米国ではエタノールだけで車を走らせるのは
難しく、おもにガソリンの添加剤として使用されている。ただし、中西部のトウ
モロコシ生産地帯では、約1200カ所の燃料補給スタンドで、E85(エタノール85%
とガソリン15%)と呼ばれる混合燃料を販売している。E85は特殊な設計のエン
ジンでしか使えない。エタノールは燃費がガソリンに比べ30%程度劣るが、中西部
では1ガロン(約3.8リットル)当たり2.8ドルで、1ガロン3.2ドルのガソリンに対抗できる。

エタノールの製造工程は、酒類の蒸留とほぼ同じだ。穀物を発酵させてアルコール
にする技術は、はるか昔から知られてきた。まずトウモロコシの実の粉末に水を
混ぜて加熱し、でんぷんを作る。このでんぷんに酵素を加えて糖に転換する。できた
糖を酵母で発酵させると、アルコールになる。それを蒸留して純度を上げる。残った
酒かすは家畜の餌になる。蒸留工程で出る排水は窒素を多く含むので、一部を肥料と
して畑にまく。

この工程では、CO2が大量に排出される。エタノールが環境に優しいという説が疑わし
くなるのは、このあたりからだ。発酵過程での酵母のCO2排出に加え、大半のエタノー
ル工場では天然ガスや石炭を燃やして蒸留のための熱を得ていて、このプロセスでも
CO2が発生する。トウモロコシの栽培にも、天然ガス由来の窒素肥料が使われ、ディー
ゼル燃料で動く農機がさかんに使われている。

農作物を使ったバイオ燃料は、食料の供給を圧迫するという問題もある。国連は、
バイオ燃料の潜在的なメリットは大きいとしながらも、1日に2万5000人も餓死している
なか、バイオ燃料ブームで作物の価格が上がれば、食料の安定供給が脅かされると警告
している。21世紀半ばには、エネルギーと食料の需要は2倍以上にふくれあがる見込みだ。
だが、温暖化が進み、今後数十年で農業生産性は現在よりも低くなると、多くの科学者
が危惧している。

食料の安定供給を脅かさずに、バイオ燃料のメリットを生かすには、食用以外の原料を
用いるしかないだろう。これまではトウモロコシの実やサトウキビのしぼり汁がエタ
ノールの主な原料となってきたが、植物の茎や葉、さらには木くずなど、通常は廃棄
されるものからも、エタノールは作れるはずだ。まだまだ、発展途上の燃料なのである。
(一部抜粋)

URLリンク(business.nikkeibp.co.jp)
URLリンク(business.nikkeibp.co.jp)

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