07/09/18 19:37:53 tiNa1EO1
炭素繊維強化プラスチック(CFRP)は高温にはそこそこ強い、けど、低温には逆に弱いんだよ。
炭素繊維とプラスチックの熱収縮率が違うから、割れる。
だから液体水素や液体酸素を入れられない。
高分子(プラスチック)が浸潤しているから、放射線で劣化する。
CFRPが、その優れた特性の割に宇宙機やロケットに
あまり用いられない理由はこれ。
スペースシャトルの外版は炭素を炭素で固めたカーボンカーボン。
H2Aは一部だけCFRP、1段目と2段目のつなぎ目の段間部ね。
あと固体ロケットブースタもCFRPだけど、いずれも低温の燃料には
触れないし、宇宙空間までは行かないから素材を使えている。
極低温でも劣化しないCFRPという研究はあるけど、実用には至っていない。
ジュラルミンよりも少ししか軽くならないなら、コスト的に使わないだろう。
航空機のように、少しでも軽くする事が永続的な運用でコスト減になるのなら
使うけど、重量が軽くなっても、それは打ち上げの一時なんだね。
そんなわけで、宇宙空間と複合材料はいろいろ相性が悪いのだ・・・