07/05/17 02:35:44
北海道大遺伝子制御研究所の畠山昌則教授(分子腫瘍学)らの研究グループが、
胃がんの原因とされるヘリコバクター・ピロリ菌による胃の粘膜破壊の仕組みを解明し、
17日付の英科学誌ネイチャーに発表した。
ピロリ菌は日本人の約半数が感染しているとされるが、同菌が作るタンパク質が、
粘膜の細胞同士を結合させる酵素の働きを阻害すると判明。
研究グループは胃がんなどを予防する新薬開発につながると説明している。
畠山教授らの研究によると、健康な胃では、粘膜を構成する細胞がすき間なく
並んでいる。「PAR1」と呼ばれる酵素が細胞同士を結び付ける役割を果たすためだが、
ピロリ菌が作り出すタンパク質「CagA」は、PAR1と結合し、その機能を阻害する。
そのため、菌が表面についた細胞は、周囲の細胞から切り離され、その結果生じた
粘膜 のすき間に胃酸が流れ込むと、胃炎や胃かいようが引き起こされるという。
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