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ベニズワイガニはメタンハイドレート好き? 4倍も密集
「燃える氷」メタンハイドレートが眠る海底は、食卓でおなじみのベニズワイガニの生息数が、
周辺海域に比べ4倍以上も多い―。新潟県沖の日本海で調査をした東京家政学院大、東京大、
海洋研究開発機構などの共同研究チームが、そんな調査結果をまとめた。
新たなエネルギー源として注目されるメタンハイドレート調査に予想外の「おまけ」がついた形だが、
なぜ普通の海底よりカニが多いのかは、今のところナゾという。
研究チームの沼波秀樹・東京家政学院大准教授(海洋生物学)らは05年夏、海洋研究開発
機構の無人探査機ハイパードルフィンを使った海底の観察で、メタンハイドレート域は、普通の
海底に比べて異様にカニの数が多いことに気づいた。
さらに広い海底を調べるため、船で引航する水中カメラシステムを使い、カニを含む海底の生物の
分布状況を調べた。その結果、水深約900メートルの普通の海底に生息するベニズワイガニは
1キロ四方当たり20.6匹だったが、ほぼ同じ水深のメタンハイドレート域の海底は同96.7匹で、
約4.7倍も多いことが分かった。
これだけ多くのベニズワイガニが生息するためには、大量のエサが必要とみられるが、何を食べて
暮らしているのかはよく分かっていない。
今回調査したメタンハイドレート域では、海中に漏れ出すメタンを好むバクテリア類がカーペット状に
海底に広がっている。ベニズワイガニは、こうしたバクテリアをエサにする海底の小動物を食べるか、
バクテリアをそのまま食べて栄養源にしている可能性があるという。研究チームは今後、カニの消化
管の内容物を詳しく調べ、ナゾ解きに挑む。
沼波さんは「メタンハイドレートの存在とカニの群れに、何らかの因果関係があるのは間違いない。
同様の現象が日本海全体にみられるのかどうか、調査海域をさらに広げたい」と話している。
朝日新聞
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