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血液型と性格に関係がある、という説は昭和初期、日本の心理学者の研究から生ま
れたとされる。70年代、関連本が相次いで出版された。
佐藤達哉・立命館大教授(社会心理学)によると、テレビでは「発掘!あるある
大事典2」などが取り上げ、2004年には血液型性格判断を前提にした番組が
70本以上放映された。これに対し、第三者機関「放送倫理・番組向上機構(BPO)」
は04年12月、「根拠は証明されておらず、血液型で人を分類、価値づけする考え
方は社会的差別に通じる危険がある」として、こうした見方を助長しないよう放送
局に要望し、現在は下火になっている。
なぜここまで根付いたのか。松岡さんは「星座占いなどに比べ、血液型は医学的
な根拠がありそうに見える」と分析する。
「厳密に言えば、ニセ検査で多くの人がだまされただけでは、血液型と性格は関係
ないことの証明はできない。ただ、自分の判断の根拠がぐらついた経験を、疑問を持つ
きっかけにしてほしい」と松岡さんは期待する。
「血液型と性格との関連について、科学的な根拠はありません」と、産業技術総合
研究所の成松久・糖鎖医工学研究センター長(糖鎖生物学)は説明する。
一般に「血液型」と呼んでいるのは、赤血球の細胞膜にある「糖鎖」と呼ばれる
分子の構造の違いだ。1900年、A型、B型などのABO式血液型が最初に見つ
かり、その後の研究でABO式以外にも数十種類の血液型が見つかった。成松さん
の研究チームは、ルイス式とIi式の血液型の遺伝子配列を解明した。
血液型は輸血や臓器移植などの医療現場では極めて重要だ。A型はA抗原、B型
はB抗原、AB型はA抗原とB抗原、O型はH抗原を持つ。異なる型の血液が体内
に入ると、抗体が抗原を認識して免疫反応が起き、血液が固まったりする。この
抗原は内臓の細胞上にも存在し、ウイルスや細菌への感染に影響を及ぼす。神経細胞
にも抗原が存在する可能性がある。「だから性格にも関係するとの主張があるが、
証拠はない」と成松さん。
ABO式の一種に「ボンベイ型」という血液型がある。A、B、Hすべての抗原を
持たない。非常に少ないが日本人にもこの型の人がいる。成松さんは「A、B、
AB、Oのいずれにもあてはまらないボンベイ型の人は、どんな性格なのでしょうか」と話す。
(抜粋)
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