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生後21・23か月のBSE牛、実験で感染性確認できず
国内で2003年にBSE(牛海綿状脳症)と判定された生後21か月と23か月の牛の脳を使い、マウスに感染させる実験を行ったところ、感染性を確認できなかったことが、厚生労働省研究班(主任研究者=佐多徹太郎・国立感染症研究所感染病理部長)の報告でわかった。
これまでに国内でBSE感染が確認された最も若い牛が生後21か月だったことから、米国産牛肉の輸入についても生後20か月以下に制限しており、研究内容はこの措置の緩和を求める米国との交渉に影響を与える可能性がある。
研究班の実験は、2003年10月に茨城県で見つかった生後23か月のBSE感染牛と、同年11月に広島県で見つかった生後21か月の感染牛の脳から抽出した液を、BSEに感染しやすいようにしたマウスの脳に注射するというもの。
研究班の経過報告によると、脳の液を注射された計11匹のマウスは505~927日生存し、BSE感染は確認できなかった。さらに、そのマウスの脳の液を別のマウスの脳に注射し、実験を継続しているが、現段階では感染は確認されていないという。
厚生労働省では、この実験結果について、食品安全委員会に評価を求める方針。
ただ、米国からの輸入制限の緩和については、「米国での飼料規制やBSE牛の発生状況などについて評価し直した上で、見直しが必要かどうか判断するもので、この実験結果がすぐに緩和につながるものではない」(厚労省食品安全部)としている。
家畜の安全基準を定める国際獣疫事務局(OIE、本部・パリ)は今月下旬、米国について牛の月齢と関係なく輸出できる国と認定する見通しで、米国側からの輸入条件緩和の要求がさらに強まるとみられている。
(2007年5月9日12時34分 読売新聞)
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