06/08/30 10:50:34
東大のバイオマス(生物資源)研究者らでつくるグループが、上水内郡信濃町で、もみ殻や
間伐材など農林業で出た廃棄物からエタノールを抽出し、町内を走る自動車の動力源に使う研究を
進めている。産出したエネルギーを地元で消費する地域完結型の「地燃料システム」を構築する試みの
一環で、地産地消のエネルギー版。9月1日に、研究グループのメンバーが地元での理解を
広める狙いで町総合会館で説明会を開く。
グループは、五十嵐泰夫・東大大学院農学生命科学研究科教授が代表を務め、同科と
東大生産技術研究所、松本市内の環境コンサルタント会社などで構成する。研究期間は本年度から
3年間。文部科学省の科学技術振興調整費を受ける。
東大が同町内でガソリン使用量を調べるなど過去にバイオマス関連の研究を積んできたことから、
グループの活動の舞台に選んだ。今回の研究では本年度、柏原地区に研究実験棟(鉄骨平屋、
約350平方メートル)を建て、廃棄物を蒸留・発酵させてエタノールを作る工程を確立する。併せて、
町内の農林業の現状と、どのくらい廃棄物が調達できるかなどを調べる。
来年度はシステムを稼働させて課題を検討、最終年度に実現可能かどうかを含めた報告をまとめる。
国の補助が切れる09年度以降も、東大は信濃町で同様の研究を続ける方針だ。
研究グループは、エタノールの原料となるトウモロコシの茎や葉などの提供を求めている。
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