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使い古しのてんぷら油からディーゼルエンジン用の燃料を作り出す新しい
方法を、同志社大や独立行政法人・産業技術総合研究所などが共同
開発した。劇薬の水酸化ナトリウムを使う従来法に比べ安全で、燃料1リ
ットル当たりの製造コストも2~3割安い40~50円に抑えられるという。
石灰岩や貝殻に含まれる炭酸カルシウムから作る酸化カルシウムを触媒
にする。油とメチルアルコールを酸化カルシウム入りの容器に注いで1~2時
間加熱すると、上澄みに燃料が分離する。
劇薬の水酸化ナトリウムを使うこれまでの方法だと、廃液は強いアルカリ
性になり、処理には大量の水と塩酸が必要だった。このため、燃料の製造
コストも1リットル60円前後と高額になっていた。
てんぷら油など植物油から作るディーゼル燃料は「バイオディーゼル燃料」
と呼ばれる。その燃焼で出る二酸化炭素(CO2)は光合成によって植物に
再び取り込まれるため、大気中のCO2濃度を増やさないとみなして良いと
される。地球温暖化対策として、国内外で利用が広がっている。
酸化カルシウムは空気中の水やCO2と簡単に結合し、反応効率が悪く
なる欠点があった。文部科学省の補助金を受けた同大などは、窒素ガス
中で炭酸カルシウムを加熱して酸化カルシウムを作り、すぐに金属製容器に
入れて保管する方式を開発、水やCO2の付着を防ぐことに成功した。
同大先端科学技術研究センターの高津淑人・特別研究員は「スーパー
などに酸化カルシウムの入った容器を置き、そこに使用済みの油を持ち寄っ
てバイオ燃料を作る仕組みを広めたい」と話している。【中村牧生】
毎日新聞 2005年10月9日 3時00分
URLリンク(www.mainichi-msn.co.jp)