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実は先頭車両の形状にもさまざまな制約がある。ファステックは、在来線に直通する「ミニ新幹線」の山形、秋田新幹線と連結することを前提に作られた。
そのため、常時使用する自動連結器を先端部分に内蔵しなければならない。
また、運転席はホームの目標にしたがって停止することを考慮し、視界を確保しなければならない。「図面だけでは運転した際の微妙な感覚までつかめ
ない」(柳瀬さん)として、実物大の模型を作成。現役運転士を座らせ、必要な視界が確保されているか、確認する念の入れようだ。形状の違う先頭車両の
いずれにも5枚のガラスを使って、視界を確保している。
二つの先頭車両のうち、実際に採用されるのはより微気圧波の軽減した形状だ。これによってトンネルなどに大きな改良を加えずに、360キロを目指す
ことができる。
とかく特徴的な先頭車両に目が奪われがちだが、360キロの高速域では、先端部分の空気抵抗は全体の1割でしかない。パンタグラフなどの外に露出
している機器が1割程度で、残る8割は側面や天井、床下などのボディーと空気の摩擦抵抗となる。
この空気抵抗対策の一つとして、ボディーと窓ガラスの段差をなくす工夫もされている。中でも特徴的なのは「全周ホロ」だ。07年度内に東海道新幹線に
登場予定の「N700系」には伸縮する素材を使ったホロが取り付けられているが、ファステックは8枚のアルミ板が複雑に動き、車両と車両のすき間を埋める。
カーブでの車両の間は直線時に比べ、最大で30センチも開く。そのため、伸縮素材より、耐久性で優れているアルミ板を採用したという。
ソース MSN毎日インタラクティブ(2005/08/31)
URLリンク(www.mainichi-msn.co.jp)
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