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「ユダヤ系社会 息吹き返す ポーランド「真の共生」へ」
かつて欧州最大だったポーランドのユダヤ系社会は、ナチス・ドイツによるホロコースト
(ユダヤ人大虐殺)で全犠牲者の約半数に当たる約300万人の同胞を失い、戦後も、
共産主義体制下の反ユダヤ主義的傾向の強まりでほぼ壊滅状態に陥った。冷戦終結以来の
ユダヤ系社会再建の動きが今も営々と続いている。
悲しげに響くユダヤ音楽と荘厳な祈り-。首都ワルシャワにあるユダヤ人団体、
「ベイト・ワルシャワ」の集会所には安息日開始の金曜の夜、約50人が参集していた。
「ユダヤ人は隠れても殺される運命をたどってきた。どんな過酷な状況でも生き延びるには
強くならなければ」と、幹部のセベリン・アシュケナジ氏(71)は団体創設の理由を語る。
1936年にポーランドで生まれ、8歳のころナチスの手を逃れ米国に移住。99年に
祖国に戻りユダヤ系社会再建に努めている。
ポーランドのユダヤ系人口は現在、少なくとも5000人。昨年、ユダヤ教リベラル派の
常任ラビ(宗教指導者)が初めて活動し、今年は初の女性ラビも誕生、同社会は息を
吹き返している。
約900年かけて育まれてきた同国のユダヤ文化に壊滅的打撃を与えたのは、39年の
ナチス・ドイツの侵攻だった。生き延びた数十万人の半数はソ連に逃れたり同国の
シベリア収容所に送られたりして“命拾い”した。
第二次大戦前から吹き荒れていた反ユダヤ主義は共産主義政権誕生後も激化、ポグロム
(虐殺)が各地で起きた。「新しい支配者に従うのが生きる道」(専門家)だったとはいえ、
秘密警察など政権の要職に多くのユダヤ人が就いたことも、迫害増加の一因となった。
ゴムルカ政権下の68年、多数が国外に脱出、人口は約1万人に激減した。
転機は89年の民主化で訪れる。2004年に欧州連合(EU)に加盟した同国は経済的、
精神的な余裕から今、“開かれた社会”になりつつある。政府も過去の悪しきイメージの
払拭に躍起だ。
カチンスキ大統領は今月、戦時中、ユダヤ系住民を救った国民約50人に勲章を授与し、
「ナチスのユダヤ人虐殺を傍観した不作為の罪と、(ポグロムを)犯した作為の罪」
(外交筋)を償った。
政府は今春、国内ニュースを、自国からイスラエルに逃れた人々に伝えるラジオ番組
「コル・ポリン」も始動させた。
(※ >>2 以降に続きます)
引用元:Yahoo!ニュース - 産経新聞 (10月31日8時0分)
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