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スカーフ論争:スペインに飛び火 イスラム女児が登校禁止
スペイン北東部カタルーニャ自治州ジロナの公立小学校でこのほど、モロッコ人移民のシャイマ・
サイダニちゃん(9)がイスラム教徒のスカーフ(へジャブ)をかぶって登校したところ、学校側は
「校則違反」として登校を禁じた。州政府が1週間後に「彼女(サイダニちゃん)が教育を受ける
権利は校則より重要」と認めて登校を認めたが、04年にフランスで大論争となったスカーフ問題が
移民急増中のスペインに飛び火した形となっている。
ジロナの地元紙などによると、サイダニちゃんはモロッコで祖母から宗教教育を受けて育ち、
スペイン移住後、学校には自らスカーフをかぶって登校。登校禁止について「他の児童を
傷つけているわけでもないのに、なぜ拒否されるのか分からない」と話していた。
左派・社会労働党のサパテロ政権はスカーフ禁止に反対しているが、右派・国民党のラホイ党首は
「国民すべてはスペインの法と価値観を尊重する義務がある」として禁止に賛成。共産党系の統一
左翼も無神論者の立場から賛成している。
政教分離を国是とするフランスは「教育の場に宗教を持ち込まない」との立場からスカーフを禁じ
04年に大論争となったが、マドリードのコンプルテンセ大学のボウザ教授(社会学)は「スペイン社会は
カトリックの影響が強く、宗教的な首飾りを着ける児童も多い。スカーフを問題にはできない」としている。
スペインでは移民人口が96年に100万人だったが、06年には448万人(このうちモロッコ人は
最大の57万人)に急増している。
毎日新聞 2007年10月8日 19時14分 (最終更新時間 10月8日 23時20分)
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