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国連総会で13日、世界中に約3億7000万人いるとされる先住民族の人権、土地や資源の
権利の保護に関する決議が採択された。採択では、総会参加192か国のうち、143か国が
賛成、4か国が反対、11か国が棄権した。今回の決議には拘束力はない。
人口3270万人のうち130万人の先住民族を抱えるカナダ政府は、オーストラリア、
ニュージーランド、米国などとともに、投票を棄権した。
カナダのインディアン・北部開発相や外相は共同声明を発表、「カナダの憲法システムと
全く両立しない条項を含んでおり、根本的な欠陥がある」と述べ、決議を批判した。さらに
「当該決議は、土地、資源に関しての権利について、先住民族とそのほかの人々との調和を
図らなければいけないカナダの立場を理解していない」とも述べている。
カナダ政府は、決議の「精神」には賛成するとしながらも、「カナダおよび世界中の先住
民族と非先住民族の利益に真剣に取り組む、賛成に値するような決議を採択できるよう
一層の協議が必要だ」としている。
カナダの先住民組織「Assembly of First Nations」のPhil Fontaine氏は「カナダ政府が
棄権したことは、非常に残念だ。この決議は、世界中の先住民族の人権に関するものであり
その重要な象徴だ」と語り失望感をあらわにした。同氏はニューヨークで、この決議採択へ
向けて各方面に働きかけを行っていた。
2007年09月14日 07:52
URLリンク(www.afpbb.com)