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露で警官のカツアゲ横行!?外国人に「違法滞在だ」と脅し…
05/22 06:26
【モスクワ=内藤泰朗】
白夜の観光シーズンを迎えたロシアで、警察官らが外国人観光客を「違法滞在だ」と脅し、
「罰金」と称してワイロを巻き上げるケースが増え、問題となっている。今年初めから
ロシアに滞在する外国人への規制が強化されたためで、プーチン政権による外国人監視強化は、
外国人たちに新たな混乱を呼び、波紋を広げている。
ロシアの有力日刊紙ガゼータによると、問題は市内を巡回する警官が、クレムリン前にある
赤の広場やアルバート通りなど中心部を観光する外国人旅行者を呼び止めて身分証明書の提示を
求め、携帯する書類に不備があるとして「罰金」をとるというものだ。
「罰金」の支払いを拒否すれば、「身柄を拘束する。長時間に及ぶ取り調べが待っている」と
脅される。「罰金」の額は3000ルーブル(約1万4000円)だが、交渉次第で、半額の
1500ルーブルまでまけるという。
プーチン政権が違法移民の規制強化を目的に、今年1月15日に施行した新移民法が、警官の
根拠になっている。それによると、ロシアに3日以上滞在する外国人はすべて査証や入国証の
ほかに、「外国人到着通知書」と呼ばれる新たな証書を所持していなければならない。
違反すると、個人の場合、その査証の種類で2000~5000ルーブルの罰金となる。
同通知書の取得には、移民局に直接出向くか、郵送によるやり取りが必要で、長期滞在者は
ともかく、短期の観光旅行者は事実上、取得が困難な事情がある。
モスクワのガイド・通訳協会はこのほど、大統領府とモスクワ市政府、警察当局に、
この問題について改善を求める書簡を送った。
しかし、プーチン大統領は、先の年次教書演説で、「政権転覆やテロなど違法行為をもくろむ
外国人たちがおり、さらに厳しく対処しなければならない」と指示、今後も外国人規制が
強まるものとみられている。
関係者は「一部の警官が新法を悪用していることが今回の問題だが、警察国家の弊害だ。
ロシアでは、外国人を敵視する排他的なナショナリズムも、盛り上がってきている。
観光客だけでなく、外国人は注意した方がいい」と話している。
(産経iza) URLリンク(www.iza.ne.jp)