07/01/28 08:34:29
今年4、5月に行われるフランス大統領選で政府与党・国民運動連合(UMP)の
事実上の公認候補となった党首のサルコジ内相が、ライバルの社会党公認候補、
ロワイヤル元環境相の周辺者を情報機関に命じて調査させていた疑惑が浮上、
仏政界を揺るがしている。
内相は全面否定しているが、社会党は「立場を利用して候補としての利益を計っている」
と辞任を要求。与党は「強権的なイメージが強まる」と危機感を募らせている。
騒ぎのきっかけとなったのは、24日付の風刺週刊紙カナール・アンシェネの記事。
ロワイヤル氏が環境問題の顧問に選んだルベル氏について「内務省の大臣官房が
同省情報局に命じて、身辺調査をさせた。調査にはルベル氏の離婚歴なども含まれる」
と報じた。同氏は環境保護団体グリーンピースの元責任者。
情報局はルベル氏の調査記録が存在することは認めたが、「グリーンピース時代から
記録はある」と報道内容を否定。
サルコジ内相は「社会党は(ロワイヤル氏が劣勢だった)世論調査結果を忘れさせよう
としている」と反発し、選挙の数週間前まで辞任しない考えを変えていない。
昨年、ドビルパン首相が与党内のライバルだったサルコジ氏を失脚させようと、汚職捜査
を利用して情報局に調査を命じたとされる疑惑が浮上したが、今回は反対にサルコジ氏
自身に疑惑の目が向けられた格好だ。
別の新聞がロワイヤル氏の弟も調査対象となったと報道するなど、“場外戦”は過熱。
いずれも真偽は不明だが、サルコジ氏のイメージダウンは避けられず、同氏の陣営は
警察機構のトップとして露出度の高いポストに居座る戦略を見直し、早期辞任に
踏み切ることも検討している。
ニュースソース
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