06/12/30 22:42:32 BE:478181366-2BP(3333)
欧州単一通貨ユーロの市中での紙幣流通量が今月、初めて米ドルを超えた模様だ。
ロシアや中東地域などユーロ圏外でも保有する動きが広がっているほか、ユーロ高でドル換算
した額が膨らんだ。
旧ユーゴスラビア連邦のスロベニアも来月1日から新たにユーロに加盟し、ユーロ圏は今後も
拡大が予想される。
通貨として誕生してから丸8年、現金流通開始から5年。
ユーロは国際通貨としての存在感を強めつつある。
ユーロ紙幣の22日現在の流通量は、6280億ユーロ(約8230億ドル)。
ドル紙幣は27日現在、7827億ドルとなっており、年末時点でドル換算のユーロ紙幣量が
ドル紙幣を超えたのは確実だ。
一方、スロベニアの加盟によりユーロ参加国は13カ国となる。
新規加盟は01年のギリシャ以来。
1日から自国通貨のトラーをユーロに切り替えるが、新硬貨の鋳造は、フィンランド造幣局
が代行する。
今後の焦点は、スロベニア同様、04年5月の欧州連合(EU)拡大で新たにEU加盟国に
なった9カ国だ。
いずれユーロに加盟することが義務付けられているが、それには財政面や物価面で一定の条件
をクリアしなければならない。
すでに財政赤字を圧縮したマルタとキプロスやスロバキアは順調に導入できそうだ。
しかし、07年から08年の導入を目指していたバルト3国はインフレを抑制できず、先送りした。
財政赤字が巨額のハンガリーや赤字拡大が見込まれるチェコは10年の目標を棚上げしている。
ポーランドも、10年に国民投票にかける方針で、「EUに後から加盟するルーマニア、
ブルガリアがユーロでは先を越す」(欧州系銀行)との見方も出ている。
ユーロに参加すると、金融・財政政策が厳しく制限される。
9月にチェコで行われた世論調査では、導入反対が賛成を上回った。
景気が悪化すれば、既存加盟国内からもユーロ脱退を求める声が高まる可能性もある。
外国為替市場ではユーロ高が続き、国際的な信頼度を高めているユーロだが、「今後も壮大な
実験は波乱含み」(英HSBC)との声も聞かれる。
ニュースソース
URLリンク(www.mainichi-msn.co.jp)