07/11/17 13:52:41
株価の上昇局面は終わりを告げたのか(上)(下)
「本格的な株価下落局面に入ったのではないか」
16日午前にソウル株式市場で韓国総合株価指数(KOSPI指数)が前日比で55ポイントも急落し、
2カ月ぶりに1900ポイントを割り込むと、証券会社には投資家から心配に満ちた問い合わせが殺到
した。同指数は後場に入り下げ幅を縮小し、前日比21.54ポイント(1.1%)安の1926.20ポイントで
引けたが、投資家の不安は消え去っていない。
何よりも株価の変動が激しい。今月に入りKOSPI指数の1日当たりの騰落幅は42ポイントに達し、
今年上期の17ポイントの2倍以上に膨らんだ。外国人投資家による売りも心配材料で、7日連続の
売り越しを記録した。月初来の売り越し額は4兆8500億ウォン(約5780億円)に達した。株価の調整
局面はいつまで続くのか。
◆米国経済低迷と中国の金融引き締めが主因
専門家は最近の株安原因は複合的だとみている。米国のサブプライム住宅ローンの焦げ付き
問題が当初予想より深刻化し、米国経済が低迷する可能性が高まったことに加え、中国のインフレ
に伴う金融引き締め、原油価格の高騰、円キャリートレードの解消などの悪材料が重なった。
米住宅ローン業界2位ウェルズ・ファーゴのスタンプ会長は15日、ニューヨークで行われた投資家
会合で、「現在の住宅不況は世界恐慌以来最悪だ」と述べ、ニューヨーク株式市場で売りが加速した。
さらに中国株式が金融引き締め懸念から急落し、韓国でも投資心理がさらに冷え込んだ。中国・
上海総合指数と香港ハンセン指数は10月の年初来高値から1カ月もたたないうちに13-18%下落した。
◆「調整は短期的」との見方が主流
しかし、主要証券会社のリサーチセンター長11人に「株価は下落局面に入ったのか」と聞いたところ、
9人が「株価は今月末か年末まで短期的な調整局面に入るが、それ以降は上昇を続ける」と見通した。
残る二人は「株価調整が少なくとも来年上期まで続く」と答えた。
また、株価の下値については、8人が1850-1880ポイントと回答し、二人は1700ポイント台まで下落
すると予測した。
ハナ大投証券のキム・ヨンイク副社長は「1-2週間で調整は終わる。米国の信用不安が米国経済
のハードランディングにつながる可能性は少ない。米国は追加利下げに踏み切るとみられ、世界株式
の下落危険も和らぐ」と指摘した。
ウリ投資証券の朴淙顕(パク・ジョンヒョン)リサーチセンター長も「サブプライムローンの焦げ付きに
よる金融機関の損失が他の産業に拡大することはないとみられ、中国が金融引き締め政策を取って
も、中国の景気動向が鈍化する可能性は高くない」として、調整局面は短期にとどまると予想した。
これに対し、教保証券のイ・ジョンウ・リサーチセンター長は「株価があまりに長期間上昇し、過去4年
間続いたパーティーは終わった。1700ポイント台後半から1800ポイント台前半で短期的な反発はある
だろうが、数カ月ボックス圏内で推移した後、2000年の株価下落のように力なく値下がりする可能性が
高い」と見通した。
また、サムスン証券のキム・ハクジュ・リサーチセンター長は「世界的な物価上昇とドル安で米国の
消費低迷などが懸念され、株価は来年上半期まで調整が続く」と分析した。
◆株式投資は依然魅力的
相場観によって取るべき投資戦略も異なる。11人中9人が「年末ラリーに備え、株式投資を増やす
べき」とアドバイスする半面、二人は「株式投資を減らすべき」と答えた。
未来アセット証券のイ・ジョンホ・リサーチセンター長は「来年の韓国企業の利益率が20%台に達
すると予想される上、低金利で株式市場に資金が流れ込んでおり、株式を売る理由が全くない」と
指摘。大信証券のク・ヒジン・リサーチセンター長は「最近の株価調整はむしろ押し目買いのタイミング
を提供しており、鉄鋼など産業材株や素材株、内需回復で恩恵を受ける流通、証券、インターネット
関連銘柄が有望だ」と分析した。
URLリンク(www.chosunonline.com)
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