07/10/29 13:48:33
★嫦娥打ち上げ 日本の宇宙戦略が見劣りする(10月29日付・読売社説)
中国の宇宙技術は開発段階を終え、高水準に達している。
中国が、長征3号Aロケットで、初の月探査衛星「嫦娥1号」を打ち上げた。
日本も先月、月探査衛星「かぐや」を打ち上げている。「かぐや」は、すでに月周回軌道に入っており、
分離した二つの子衛星とともに、月面観測などへ向けて最終調整の作業中だ。
その日本からも、宇宙航空研究開発機構の幹部が観覧に招待された。
共産党大会が終わったばかりだ。打ち上げを内外に公開することによって、国と党の威信を示す狙い
だろう。2005年に有人宇宙船「神舟6号」を打ち上げた際も、同じように全面公開だった。
あらかじめ知らせた日時に、確実に打ち上げを成功させていることは、技術的に注目される。
中国の宇宙技術はすでに高いレベルにある。長征ロケットの打ち上げも、1970年から今年で100回
を超えた。日本のH2Aロケットは、まだ13回だ。
日本政府の担当者や宇宙機構幹部は以前から、中国の宇宙技術に冷ややかだった。嫦娥1号でも、
「観測目標は『かぐや』とかなり似ているが性能は劣る」という内部資料を作成している。
だが、そうした認識は疑問だ。
中国の宇宙開発は急ピッチで拡大している。月探査は、今回の打ち上げを手始めに月面着陸や有人
探査を目指す。有人宇宙船も高度化する。地上監視衛星、独自の全地球測位システム(GPS)衛星
打ち上げも進めている。
エネルギー資源が豊かなベネズエラ、ブラジル、ナイジェリアの通信衛星打ち上げを担い、資源確保
の手段として利用している。フランスの通信衛星打ち上げを受注するなど、商業的にも成果を上げて
いる。米国、ロシアを中心に日本も参加する国際宇宙ステーションへの参加にも意欲を燃やしている。
衛星破壊実験を成功させるなど、宇宙の軍事利用も進めている。
このまま、米露に並ぶ世界有数の宇宙開発国になる、という見方もある。
日本は、大型のH2Aロケットを開発したものの、予算難もあって、今後、どんな衛星を打ち上げるか、
といった具体的計画に乏しい。
しかも、予算は、国際宇宙ステーションに関する経費が膨らむ中で、余裕がなくなりつつある。「この
ままでは、H2Aの技術維持も困難になりかねない」との声もある。
日本の宇宙開発をどう進めるか。確固たる戦略を立てないと世界の宇宙開発利用から取り残される。
(2007年10月29日1時32分 読売新聞)
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