07/10/14 11:40:38
■声優も「アイドル」になる国
以前も書いたことがあるが、日本の地上波放送システムは1年52週を4週に分け、クール(韓国では
「分期」と呼ぶ)と言う。そしてほとんど全てのドラマが10回または11回で終わり、残り2週間はスペシ
ャルドラマや特別番組が放送される。<中略>特に9~10月の改編期間は特に長いから、数多くの
スペシャル番組が製作される。今日はその中でも、筆者の目を引いたものを一つ紹介しよう。
9月22日にテレビ朝日で放送された「大胆MAPスペシャル 人気アニメキャラクターの声をやっている
人の顔を全部見せちゃうよ!ベスト50」だ。その長ったらしいタイトル(日本の芸能番組の特徴の一つ)
どおり、この番組は一般視聴者を対象に実施された「あなたが一番見たいアニメキャラクターの声優
は誰?」というアンケート結果を発表しつつ、上位50位の声優に実際に会って顔を公開した。もし結果
を知りたい人がいたら、公式ホームページで確認してほしい(訳注:下記関連サイトご参照)。
「子供たちの幻想を壊したくない」と取材自体を拒否する声優もいたが、筆者の頭の中に浮び上がっ
た考えは、こんな番組が製作されること自体が韓国人たちの目には不思議に見えるのではないか、
というものだった。いくら韓国が、「声優」という職業の存在する珍しい国の一つだと言っても(筆者は
「オールドミスダイアリー」というドラマ(訳注:KBSで放送された韓国ドラマ)で、専門声優がいる国は
日本だけではないと初めて知って、ちょっと驚いた)、自分が好きなアニメキャラクターの声を担当する
人はどんな顔の持ち主なのかあまり知りたがってはいないようだからだ。声優の顔を見るために2時
間番組を製作するのを変に感じるのではと思った。
もちろん、それほど日本でアニメの人気が高いからなのだが、人気アニメキャラクターの声優が注目
を集めるのは日本だけの現象ではないか? しかもその傾向は、最近なって一層強まっている。1960
年代には野沢那智がアラン・ドロンの声の演技で人気を集めたし、1970年代には神谷明などの声優
がバラエティー番組に出演したりもしたが、歌手として大規模コンサートで成功したりアルバム販売
ランキングの上位に登場するということは昔は想像もできないことだった。
しかし椎名へきるや水樹奈々はそうした。その規模のため普通の歌手も公演が難しいという意味で
聖地と見なされる日本武道館でコンサートを成功させた彼女たちは、その後を引き継いだ平野綾や
堀江由衣などにも大きい影響を及ぼした。その後のいわゆる「アイドル声優」と呼ばれる人々は、ア
ルバム発売や公演活動、ラジオ放送など幅広い分野で人気を呼んでいる。
URLリンク(imgnews.naver.com)
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こうした「アイドル化現象」は声優界だけに止まらず、他の分野、特にスポーツ分野にも拡がってい
る。野球では全国高校大会で優勝した斎藤佑樹投手が「ハンカチ王子」として、またゴルフでは石
川遼選手が「ハニカミ王子」として、そしてバトミントンでは小椋久美子・潮田玲子ペアが「オグシオ」
と呼ばれて人気を呼んでいる。また、ビーチバレーの浅尾美和選手は写真集がたくさん売れること
でも有名だ。
最近のこうした現象は、芸能界でアイドルと呼ぶに値する存在が減っている現象と無関係ではなか
ろう。大衆はいつも誰かに沸きかえりたがるものだが、芸能界にはそんな対象があまりいないので
他の分野で捜しているのではないだろうか。もちろんそうした心理を理解できないではないが、1980
年代のアイドル全盛時代、アイドルらしいアイドルたちが派手に活動した時代をしのぶ筆者としては、
ちょっと面食らってしまう。
▽ソース:マガジンt(韓国語)(2007-10-10 10:10)
URLリンク(www.magazinet.co.kr)
URLリンク(news.naver.com)
▽関連サイト:テレビ朝日「大胆MAPスペシャル 人気アニメキャラクターの声をやっている人の顔を全部見せちゃうよ!ベスト50」
URLリンク(www.tv-asahi.co.jp)