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★落花生:残留農薬で中国産輸入が途絶 菓子業界などに影響
中国産落花生の輸入が、9月から事実上止まっている。10~11月は落花生の新豆が出回る時期。日本は
国内需要の約8割を中国産に頼っており、原料不足で菓子業界などに影響が出始めている。
厚生労働省は8月28日、中国産の落花生でBHC(殺虫剤)など残留農薬の基準違反が増えたため、この
ままでは包括的な輸入販売禁止になる恐れがある、と中国政府に通知した。これを受け、日本に最も多く
輸出している山東省の検疫局などは9月から、日本向け落花生の検査業務を停止。ピーナツバターなど
一部加工品を除き、事実上日本向けの輸出を止めた。西欧や韓国には従来通り輸出している。
全国落花生協会(東京)によると、国内で出回る落花生はむき身換算で約12万トン。輸入品が約9割を占め、
その約9割が中国産だ。輸入商社などによると、落花生の在庫は約2カ月分で、それ以降も輸入が停止した
ままだと品薄による価格高騰は避けられないという。
既に影響は出ており、豆菓子の大手メーカー「でん六」(山形市)は毎年11月に予定している新豆製品の
販売促進キャンペーン中止を決めた。同社は「先の見通しが立たず、新たな輸入先を検討しなければならない
」と深刻に受け止めている。
包括的輸入販売禁止制度は02年に始まり、違反件数が直近60件の検査で5%を超えた場合に発動できる。
過去には、中国産冷凍ホウレンソウの輸入が同制度で禁止になった。厚労省によると、農薬の基準違反の
大半は最下限の一律基準(0.01ppm)違反だという。業界では「一律基準が適用される食品では、今後も
同様の輸入停止が起こりうる」と警戒している。【小島正美】
(毎日新聞 2007年9月16日 3時00分)
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